オートスクリーンの特長

大型機械使用で大量生産に最適。もちろん小ロット対応も可能

オートスクリーンは、量産型の加工方法です。
小ロット生産の手捺染は、生地を固定し、版を扱う職人が手作業で行いますが、オートスクリーンは、版の位置は固定(上下運動のみ)して、生地自体が動きながら捺染を行います。
大型機械を使用した量産型の加工方法のメリットはなんといっても低コストで生産ができること、そして安定した品質の両立です。
弊社では、1柄(3配色)500mを基本ベースとして対応いたします。

※500mより少ロットであっても、お客さまのご要望に応じてアップチャージにて対応が可能です。

スクリーン捺染にかかせない製版

製版においては、金属製の枠に細かい網目の紗を張り付け、その上に紫外線を照射することで固まる性質のある感光乳剤を塗り付けます。お客さまにご用意いただいた柄に合わせて、色糊を通す・通さない部分を作り1色1枚の型を作製していきます。
全ての型を捺染し、組み合わせることにより1つの柄を完成させていきます。
型製作工場とは、柄と素材に合わせて網目のサイズ(メッシュ)を選定して、彫り方の打ち合わせを行っています。

新たな可能性

搭載されたインクを出力するインクジェットプリントとは違い、オートスクリーンは、顔料と染料を組み合わせて加工することもできます。その他に抜く(抜染加工)、防ぐ(防抜加工)、生地を溶かす(オパール加工)、材料を膨らます(発泡加工)、グリッターと呼ばれるキラキラした顔料をつける、箔を貼り付けるための接着剤をつけることも可能です。加工内容に応じて必要な材料を選択できることこそが、オートスクリーンの可能性の1つです。
オートスクリーンは、まだまだ新しい技術を期待できる加工方法です。

1版作製

型の仕上がりでプリントの柄の出方が左右されるため綿密な打ち合わせが必要です。型の作製期間はデータや送りのサイズによって前後しますが、通常7~10日程で作製可能です。

2配色(色校正)

配色とは、お客さまが指定した色(色見本)に合わせる作業です。マス見本を作成し、色を配色していきます。
お客さまのご要望に合わせて柔軟に対応いたします。

3糊作製

マス見本で決定した色に基づいて、色糊を作製していきます。色糊とは染料と捺染糊・水・助剤を配合したものです。
素材、色、染法によりさまざまな材料を使い分けています。

4プリント

素材に合わせて、スキージ(捺染ゴム)の圧やスピードを選定します。繊細で柄際のシャープな柄、裏毛のように浸透が必要な生地など、多種多様なケースに対応できます。
生地幅は165cmまで、プリント幅は、150cmまでが対応可能範囲です。

5蒸し

プリントした生地を、染着・発色させる「蒸し」という工程です。
蒸しは素材に適した条件に合わせて「温度・湿度・時間」などを適切に管理する必要があります。

6水洗+整理

水洗いとは、蒸し後の未固着な染料や捺染糊などの不要物を洗い落とす工程で、色落ちを防止することが目的です。
整理は、水洗後の生地のシワを取り、風合い出しをする工程です。
その他にも、後加工として撥水やスリップ防止、UV加工などさまざまな作業を行い、機能的価値を与えることもできます。

7検反+出荷

反物に不良や問題がないかどうか、想定した品質で製品が仕上がっているか確認を行う作業が検反です。検反に合格すれば製品として出荷します。

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