大手アパレルブランドが「天然毛皮製品の取り扱い廃止」を表明するなど、欧米圏を中心にアパレル・ファブリックにおける「脱・動物資源」の気運が高まる昨今、当社では「加工生産」という立場から行える動物資源問題への取り組みとして、化学繊維の人工毛皮(フェイクファー)への染色による高再現製品、並びに、UV 印刷技術を活用した新機軸の合成皮革「高再現性フェイクレザー」の開発を推進しています。従来のアニマル・フェイクと比較して利便性・意匠性に優れた製品を提案することで、今後の増加が予想されるフェイク素材需要に応え、また、新素材によってクリエイターを刺激し、動物資源に依存しない新たな価値観のデザイン開発を促すことで、アパレル分野における「再生可能な資源循環」の一因である「脱・動物資源」ムーブメントへの貢献を目指しています。
当社では、隣接する京都環境保全公社廃棄物処理場と連携し、1日最大500トンのゴミ焼却から発生する廃熱は、サーマル処理により工場内にて有効活用されています。焼却されたゴミの熱をパイプを通じて引き入れ、蒸し機と接続することで廃熱を再利用して蒸気を発生させています。これによりガスの使用量を5分の1まで削減することに成功し、ガスエネルギーへの依存から脱却し持続可能な工場運営を実現しています。
当社では製造工程において生まれた廃棄素材の再利用に取り組んでいます。「昇華転写プリント」において使用される転写紙は溶解処理後に古紙として、生地の端材・裁断くずは布チップとしてそれぞれがリサイクル素材として活用するなど、廃棄物の削減と自然環境保全を推進しています。
当社では、製造工程全体において環境への負荷を配慮し、サステナビリティを重視した設備投資を行うことで、持続可能な染色加工事業を実践しています。伝統的な染色加工事業に比べて大幅に水の使用量を削減できるインクジェットプリントやUVプリントを主軸とすることで、環境への負荷を最低限に抑えながらも、お客様の期待を超える品質のプリントサービスを実現しています。